オーガニック化粧品の原料紹介:オリーブオイル編

皆さんこんにちは!

今回の記事ではオシャレな食事でお馴染みオリーブオイルについて紹介したいと思います。ただオリーブオイルといっても食品としてではなく、美容面や化粧品としても効果や特徴についてです。既にオリーブオイルでの肌ケア等を実践している方もいると思いますが、お付き合いいただければ嬉しいです。

オリーブオイルはその名の通り地中海地域に生息するオリーブの木の果実から得られる黄色~黄緑色のとろみのあるオイルです。主な成分は鹸化した油酸、パルミチン酸、リノール酸で石鹸を作る際の乳化剤としてもよく使われています。それ単体では肌を滑らかにする、肌に塗った際油の層を作りそれにより肌を保湿する効果があります。

ヨーロッパではオリーブの木をオイルの木と呼ぶことがあるほどオイルとして一般的で、植物油だけでなくあらゆるオイルの中でもトップクラスの知名度を誇っています。オリーブオイルはオリーブの果肉のみ、果実全体、種のみから得られます。一番質が良いのが果肉のみでその次に果実全体、そして種のみから採られたオイルです。

オリーブオイルはその特徴と品質表示をその生産方法で厳しくカテゴリー付けられている唯一のオイルです。その中で5つのカテゴリーが天然のオリーブオイルで、3つが抽出か二度目のプレスによるものでこの3つはオーガニック化粧品にとって価値は少ないです。もしベストを望むのならオリーブから遠心分離とコールドプレスでの直接機械的処理のみで得られたオイルの中でも特に品質の良い「エクストラ・ヴァージンオリーブオイル」という階級のものを選ぶと良いでしょう。これがオリーブオイルにおいては最も質が良いものになります。この階級ではオイル内の脂肪酸の量は100g中0.8g以内と定められており、これは外果皮から出るワックスにかんしても同様です。またオリーブオイルにおいてのみ「ファーストコールドプレス」がはっきりと定義付けられています。プレスの際、最大温度は27℃までで、オイル中の微小な物質や異物、ワックス等を取り除く目的でオイルをフィルターに通すことが認められています。

質が高いオイルは金色か緑色に近い黄色で、もしオイルが暗く深い緑色をしていたら、それはプレスの時の温度が高かったことを意味しています。他の植物オイルと同じく損傷のないオリーブを直接処理することは高い質のオイルを得るためには必要不可欠です。損傷のある果実は発酵が進み、それに伴って脂肪酸の値が高くなってしまいます。そのため最高クラスのオリーブオイルでは脂肪酸の量は100g中0.8gまでと定められているんですね。低い脂肪酸の値はそれだけ良い状態のオリーブからオイルが得られているという証明になるわけです。

時々オリーブの実の沈殿物で濁ったオイルには価値があると言われることもありますが、確かに植物自身の粘液、リン脂質、ワックスには生理的に良い効果があります。でもそこに含まれる水分とともにそれらは発酵や加水分解を引き起こしオイルの抗酸化作用を低下させてしまうことがあるので、もし濁ったオイルを持っている方は早めに使い切ったほうがいいです。

冷蔵では高い融点を持つ脂質成分は結晶化することがあります。この場合室温で元に戻り、オイルの質が下がることはないのでオイルを冷蔵庫で保存するというのも悪くないですね。

オリーブオイルはその高い不飽和オレイン酸の値から比較的長持ちし、酸化に強いオイルに属します。トコフェロールの量は多くは無いですが、これは主に代謝や美容面で有用なαトコフェロールで成り立っています。

オリーブオイルは古い伝統では植物エキス抽出の際や軟膏を作る際のベースオイルとして使われています。レッドオイル(セントジョーンズワートオイル)の抽出オイルはオリーブオイルのベースオイルとして生産されます。民間療法ではオリーブオイルは患部の保温、活性化、リノール酸により炎症を抑える、血行促進効果があるとされています。

オリーブオイルはとてもゆっくりと角質層に浸透し和らげ柔らかくする効果があります。そのためかさぶたや荒れた剥けた肌に効果があります。特筆すべき特徴はその高いオレイン酸の量でこれは保湿、保護効果、そしてオイルの約12%の成分のパルミチン酸と結び付き、脂質層を構成し、肌角質内の再構成を促す働きがあります。

以上でオリーブオイルの紹介を終わります。サラダにかけたりと食べても美味しいオリーブオイルですが美容面でも多くの効果が期待出来ます。ただ食用のオリーブオイルを直接肌ケアに使用される場合には出来る限り等級の高いものを選ぶようにしてください。低い等級のものだと不純物や脂質が多すぎて望まれない効果が出たり、前述の通り不純物による発酵や加水分解が起こり、オイルが悪くなる前に使い切れなかったりする場合があります。肌ケア用のオリーブオイルは元々等級が高いものですので、あまり心配する必要はありません。オリーブオイルでの肌ケアを考えている方は少し注意してみてください。

それでは皆さん良いスキンケアライフを(*^^*)

ユリア

Junobyu Blog

ドイツから日本へ体に優しいオーガニック化粧品をお届けします。

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